一般社団法人 北海道高齢者向け住宅事業者協会 - 高住協 - 札幌 高住協会長のつぶやき(2020年12月号)・・・コロナ罹患は自己責任?

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2020年12月1日(火)
高住協会長のつぶやき(2020年12月号)・・・コロナ罹患は自己責任?
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 コロナがまた猛威を振るい出しました。とりわけ札幌の感染者が急増していて、17日には、札幌市民の外出自粛要請が決まりました。冬場になり寒さや空気が乾燥すること、換気が難しいことなども原因のようです。せっかく再開した各種イベントなどもまた中止となり、なかなかウイズコロナの社会にどう向き合うかの答えが見つかりません。

 そんな中、気になる統計がふと目に入りました。大阪大学の三浦麻子教授らの調査によると、日本では他の国よりも「新型コロナウイルスに感染するのは自己責任」と考える人が多いというデータです。
『教授らが賛否の程度を6段階に分けた上で400~500人に「感染する人は自業自得だと思うか」と質問をしたところ、「どちらかといえばそう思う」「ややそう思う」「非常にそう思う」のうちのいずれかを選んだのは、アメリカで1%、イギリスで1.49%、イタリアで2.51%、中国で4.83%でしたが、日本ではこれをかなり上回る11.5%でした。「自業自得だとは全く思わない」と答えた人は上記の4カ国では60~70%台だったのに対し、日本では29.25%にとどまっています。つまり日本では多くの人が「感染したことについて本人に全く責任がないとは言えない」と考えているということです。』(引用:プレジデントオンライン2020年7月23日)

 日本は、他国に比べて「同調圧力」が強い国民性であることは前々から様々な研究で指摘されているところですが、ウイルス罹患まで「自己責任」と思う人が多い現状には危ういものを感じます。都道府県知事が「夜の街が感染を広げている」などと強調することで「夜の街」が忌み嫌われたり、中には「自粛していない」と嫌がらせをしたりする「自粛警察」が登場するなど、排外的な雰囲気が蔓延する状況は、まるで戦時中の「隣組」を彷彿とさせます(もちろん私は、「戦争を知らない子どもたち」の世代ですので、「隣組」については学習で得た知識の域を出ませんが)。

 「自粛要請」も法によらない同調圧力という暗黙の了解を利用しているように思えます。「自粛」とはそもそも「自分で自分の行いを慎むこと(広辞苑)」であって、他者から要請されるというのもどうなのかと思います。強く要請するなら補償を抱き合わせすべきなのでしょうが、いかんせん自治体には無い袖は振れないという事情もあります。国としての責任を持った施策が必要と思います。

 そして、感染予防対策は感染するリスクをなるべく少なくするということであって、いくら感染予防に努めても感染することはありえるのです。自分が感染していないからといって、感染した人を「自己責任」と切り捨て、蔑むことは厳に慎みたいものです。いつかあなたも私も感染するかもしれないということを想像しながら、感染した人には温かく支える言葉を伝えたいものです。その方は身体も大変な状況でしょうが、それ以上に精神的に落ち込んでいるに違いありませんから。
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